医療従事者へ"おいしい"支援

フランス


医療従事者へ"おいしい"支援


新型コロナの渦中、各国と同じくフランスでも、やはり最前線でウイルスと闘ってくれているのは医療従事者の方々です。そんな彼らへの関心が日に日に高まる中、3月半ばにフランスのレストランやカフェが休業に追い込まれると、たちまち全国の料理人や菓子職人たちが奮起しました。毎日、食事の時間さえままならない激務が続く医療現場へ、栄養満点の料理とひとときの安らぎを届けるべく、美食の国ならではの「おいしい」支援が広がりはじめました。

例えば、フランスでもまだ珍しい女性のミシュラン3つ星シェフ、アン・ソフィー・ピックは、パリ公立病院連合の協力のもと、ヴェリーヌ仕立ての前菜3千皿をイル・ド・フランス県の複数の病院へ寄付しました。また、トゥールーズの2つ星シェフ、ミシェル・サランは、特産品であるトリュフを使用した豪華なクロックムッシュを地元の病院へ。

さらに、エリゼ宮(大統領府)の料理長ギヨーム・ゴメスが中心となって立ち上げた「医療従事者とともにあるシェフたち」のように、複数の料理人たちが協力するプロジェクトなど、さまざまなかたちで全国の医療現場へ支援が続けられています。

その中には、なんと日本出身のシェフの姿も!3月29日、ブルゴーニュ地方の1つ星レストランの木下隆志シェフによるディジョン公立病院への差し入れが、フランスのメディアで広く伝えられました。すると、それを知った地元の3人の日本人シェフもさらに加わり、4月5日には同病院へ百人分の昼食が届けられたそうです。先行き不明な軟禁生活が続く中、フランスの危機において同郷のシェフたちが活躍するニュースには、とても励まされました。


(パリミキ フランス 長谷川泰三)