美しい調和

美しい調和


新天皇は親英派

5月1日 (水)、日本が新しい「令和」の時代を迎えイギリスでも、各メディアが新しい天皇陛下の誕生を祝福していた。ニュースを見たイギリス人のお客さまからも「コングラチュレーション!」と声を掛けてもらい、遠いアジアの国の出来事に関心を持っていてくれることに嬉しくなった。

現地紙では、徳仁天皇が皇太子時代にオックスフォード大学で学ばれていたことを取り上げ「親英派の天皇陛下誕生」として報道していた。徳仁天皇は1983年から1985年までイギリスでテムズ川の水上交通史の研究をされていた。 あくまでも私の想像でしかないが、イギリス人だけでなく各国から留学へ来ていた学生たちと共に学ばれ、その中で男女平等や協調することの大切さ、また、多様性などを身に付けられるなど、留学は少なからず徳仁天皇に影響を与えたのではないだろうか。徳仁天皇ご自身も1993年に発行された回顧録「テムズとともに一英国の2年間ー」の中で留学時代を「最も幸福な時間」だったと記されている。

留学を経験したことのある天皇陛下は徳仁天皇が初めてだという。その他にも戦後生まれであること、乳母ではなく両親に育てられたことなども、天皇陛下として初めての経歴であるらしい。もうひとつ、陛下ご自身ではないが、片山さつき大臣が女性として初めて即位の儀に参列したことも新たな歴史と言えるだろう。


コスモポリタン・チェンジ

「令和」とは「美しい調和」という意味が込められているそうだが、誰と調和するのか。イギリスで「外国人」として暮らしている身としては日本に住んでいる「外国人」のことが頭に浮かぶ。在日外国人の数は増え続け、少子高齢化で労働者が少なくなっていく日本は、移民の受け入れなしでは機能しなくなっていきそうだ。コスモポリタン化してきている日本ではあるが、ほぼ単一民族の日本では、外国人を受け入れることは簡単ではない。そこには外国語が話せるだけでは理解することのできない文化や宗教の違い、お互いの常識の違いなど多くの壁がある。この壁を乗り越え、諸外国の人々と「美しい調和」を求めていくことが日本の輝く未来に繋がっていくと考える。

現地メディアでは親英派の新天皇陸下が日本と日本国民にコスモポリタン・チェンジを起こすのではないか、そして、それが今後の日英関係により良い影響を及ぼすだろうと大きく期待している。私も、改めて今の日本にとって何が大切なのか、何を維持し、どこを変えて行かなければならないのか、遠いヨーロッパの島国から考えてみたい。


パリミキ イギリス  山根 英樹