走る光の使者-健康急行列車-


上海 簿暁燕(ボーシャオイェン)

 1997年、香港の立法議員の方黄吉霞(ファンホワンジーウェン)さんは「困っている人に手を差し伸べられることこそ自分の幸福」と考え「貧困地域に白内障患者を開眼すること」を目指し移動眼科病院として第一号の「健康列車」を発足しました。4両の健康列車は中国全土の124駅で、今日までに13万人の患者さんに無料の手術を行いました。この慈善行為は中国農村の方の白内障手術に限らず医師のトレーニングセンターとして、研修、教育を行えるようにまでなりました。

 今年6月に北京から出発した列車は長い旅を経て、かんしゅく甘粛省の白銀市に到着。4両編成の列車はずいぶんと目立つ虹模様で「中華健康列車―光明の旅」と書いてあります。その「マカオ光明号」はマカオの有志からの寄付で実現した列車です。この列車には無名の医療スタッフが集まり、各病院から選ばれた専門家と医師は10㎡足らずの車両で暮らし、毎日12時間以上働いて10?20件の手術を行います。今回も1500名の貧しい患者さんに無料手術を行いました。更に食事中も手術の方法を討議し、緊急事態に備えています。
 執刀医の一人は「経験したことは財産になります。こういう活動に参加するのは修行の一つで責任も重大です。患者さんを自分の身内として親切な態度で接するべきです」と言っています。主任医は「子どもたちが明るい世界を取り戻した時、老人の視力が回復した時、この仕事の大切さを痛感した」と言っています。医師たちの心の声は方黄さんが創立した志と同じです。それは愛情、貢献、責任だと思います。

 方黄さんは「定年後も休まずに全ての情熱を慈善に捧げます。身体の動く限りずっと働くつもり」と仰っています。仕事や目標のない人は病気になりやすく、老けて見えますが彼女は十年一日の美貌を保っています。多くの人の心の中に「健康列車」は光の使者としていつまでも生きています。

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虹模様の「中華健康列車」